地震、火災、津波――災害に見舞われたHDDは復旧できる?

RAIDの復旧作業風景。数字が並ぶディスプレイの画面を眺めながらエンジニアがメモを取っている。画面は1億以上のセクタを16進数で表示したもので、この数字から何台構成のRAIDシステムで何番目のディスクに該当しているか、という情報を引き出していく。いわばなぞ解き。メーカーやファイルシステムで特定のパターンがあるため、経験を積んだエンジニアなら、すべてに目を通さなくてもざっと見ただけで“なぞ解き”ができるという。そこからパリティを計算して、本来あるべき場所にデータを書き戻していく。新人がまずはじめに習得する“聞きHDD”にものけぞったが、選りすぐりのRAID復旧チームは真性の変態だと確信した(もちろんほめ言葉です)。ちなみにRAIDチームの作業場にはHDD 24台構成の非常に高価なサーバが無造作に置いてある。“難物件”の復旧を依頼されたとき、同じ環境を作って検証するために購入したものだという