シマンテックが「ノートンオンラインファミリー」を無償公開

このほか日米のネット教育専門家が、子どものインターネット利用に関する調査結果を報告した。シマンテックのインターネットセーフティ推進担当、マリアン・メリット氏は、「62%の子どもがオンライン上で好ましくない体験をした」「それらの問題に対して自分に責任を感じると回答した子どもが77%もいる」といったデータを取り上げ、保護者と子どもの間でオンライン動向の認識に対するギャップが存在し、安全なインターネット利用のためには子どもとの会話でギャップを取り除いていくことが重要だと語る。「これは技術的な挑戦ではなく、子育ての挑戦だと思って取り組んで欲しい」(写真=左)。ネット教育アナリストの尾花紀子氏は、「今の20代の人は生まれたときからすでにPCが存在し、高校生より下はそもそもネットのない時代を知らない。このため上の世代は下の世代にどうやって(インターネットの常識を)教育すればいいか分からない」と世代間でインターネットに対する認識に大きなずれがあると指摘。「今後は日本の政策として、子どものICT利用を制限するのではなく、積極的に推進していくという方向性が打ち出されているが、そのとき保護者の理解が子どもを守ることにつながる」と、コミュニケーションの重要性を繰り返した。「ただ単に監視されていると感じさせてしまうものはだめ。むしろ逆効果で、子どもは親に見つからないようにネットカフェや(保護機能のない)友だちのPCを利用しはじめる。日本は親子の共存関係が海外とは違い、何かあると頭ごなしに怒ってしまいがちだが、怒るのでも放任しておくのでもなく、コミュニケーションをとることが何よりも重要」(写真=中央)。ノートンオンラインファミリー(ノートンセーフティマインダー)はMacにも対応する。説明会場に設置されていたデモ機はMacBook Proだった(写真=右)