ThinkPadに隠された“フクロウの羽根”の秘密

ヒートパイプの作動原理(写真=左)。1994年にTDP 3.3ワットのCPUに対応するヒートパイプを使った冷却システムを開発。マイナーチェンジモデルへの実装だったため、バッテリーセルの丸い部分に残された三角形の隙間にヒートパイプを通す構造だった。また、熱を拡散する部分には、火傷防止用のフロッキー加工(植毛加工)が施された(写真=中央)。その後、CPUの消費電力上昇にあわせて、液晶のヒンジ部分を放熱に利用する「Thermal Hinge」や、デスクトップ向けCPU(Pentium 4 2.8GHz)を搭載したThinkPad G40で採用された「Vaper Chamber Heat Pipe」、筐体のベースカバーに埋め込むような形でヒートパイプを設置する「Base Cover w / Heat Pipe」などが開発されていった(写真=右)