映画「童貞。をプロデュース」“性行為強要”問題に監督がコメント 「『司法』で裁かれたい」

主人公・草薙素子がテロリストの射殺をほのめかす場面で発したセリフ。『ライ麦畑でつかまえて』(J・Dサリンジャー著)の一節「I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes.(僕は耳と目を閉じ、口をつぐんだ人間になろうと考えた)」を改変したセリフでもある。アニメ本編では、反体制気味な思想を持ちながらも公安に所属する主人公がテロリストに向かって投げかける倒錯したセリフとも解釈できる。原作漫画には存在しないアニメオリジナルの場面であり、原作には元ネタになったと思われる「何が望みだ? 俗悪メディアに洗脳されながら種(ギム)をまかずに実(フクシ)を食べる事か? 興進国を犠牲にして」「お前にだってゴーストがあるだろ 脳だってついてる 電脳にもアクセスできる」「未来を創れ」というセリフが存在する。アニメでは後に、同じくサリンジャーを引用するハッカー・“笑い男”との対峙が描かれるため、そちらとの関係性を踏まえる必要もある。松江氏が声明の最後にこのハイコンテクストな一節を唐突に引用したのはいささか不可解である