粘菌100万体の振る舞いを個別計算、ラット脳細胞で機械学習──ライゾマ真鍋氏が見せた「AIの少し先の未来」

EXPERIMENT04 Cells: A Generation。タイトルは「生成系AI」ならぬ「生成系細胞」といった意味だろうか。最近、脳と機械を結ぶBrain-Machine-Interfaceの研究が盛んだが、それは脳から直接コンピュータを操作できる研究でもあれば、機械が脳を部品の一つとして活用可能にする技術でもある(しかも、製造コストがかかる機械の部品と違って細胞は比較的簡単に培養して増やせる)。この作品ではラットの脳細胞をコンピュータ代わりにしてブロック崩しのゲームを学習させ、その学習過程を映像化している。疲れてしまうのか、日によって、あるいは負荷のかかり方によってパフォーマンスに大きな差が出るのが「生命知能」の大きな特徴と真鍋氏は言う