遠隔による避航操船のデモでは、自船に複数の他船が衝突コースで向かってくるシナリオを用意して実施した。シナリオで設定した状況はCyberseaの上で進行し、日本海洋科学の操船シミュレーターシステムで可視化されて周囲映像として表示される。APUと3D Bird View画面にオレンジのベクトルで衝突リスクのある他船が正面から向かっていて、さらに、右に映っているCIMでは自律運航用サブシステムの状態が悪化して「Remote Fallback」モードになっていることを示している(左)。APUがこの状況で衝突を避けるために提示した避航計画から最も妥当な航路を“人間”が選択してシステムに実行するように命令する(中央)。選択した避航計画に従って遠隔操船対象船は針路を変更し衝突を回避できた。周辺映像ではCyberseaの上で航行する他船がAPUで表示されている通りにすれ違っている。ちなみに、右舷前方で行き合っているのは日本郵船所属の客船「飛鳥II」だ(右)[クリックで拡大]