目的から手段に変わるデジタル制御、電源の市場要求に応える切り札に 図1 アナログ制御とデジタル制御の違い DC-DCコンバータを例に、デジタル制御とアナログ制御の違いを示した。違いは、制御回路の実現方法である。デジタル制御では、出力電圧の大きさをA-D変換器を使ってデジタルデータとして検出する。それを基にデジタル信号処理回路で操作量を演算し、デジタルPWM信号発生器を介してスイッチング素子(パワーMOSFET)の駆動用パルス信号を生成する。アナログ制御では、こうした処理を誤差アンプと補償器、アナログPWM信号発生器を使って実行していた。電力を扱うスイッチング素子やフィルタ(インダクタとコンデンサ)、出力電圧検出用の抵抗分圧器、入力コンデンサなどは、デジタル制御でもアナログ制御でも変わらない。なお、デジタルPWM信号発生器は、出力パルスの時間幅が離散的な値をとる(時間分解能を有する)PWM信号を発生する回路である。 記事に戻る 薩川格広,EE Times Japan