2度の網膜剥離、へし折られた腕……負け続けた格闘家・大山峻護が描いたセカンドキャリア

大山峻護(おおやましゅんご)1974年生まれ。5歳より柔道を学ぶ。全日本学生体重別選手権準優勝、世界学生選手権出場、全日本実業団個人選手権優勝。2000年に行われた桜庭和志VSホイス・グレイシーの試合に感銘を受け、アブダビコンバット出場を契機にプロに転身。第7回KOTCでは、マイク・ボークを右ストレート一撃、僅か17秒で倒し、華やかにプロデビューを飾る。PRIDE初参戦となった「PRIDE.14」ではヴァンダレイ・シウバと対戦。その後、両目網膜剥離で長期の欠場を余儀無くされたが、復帰戦となった「PRIDE.21」では強敵ヘンゾ・グレイシーを判定で破る殊勲を演じ、PRIDE初勝利を挙げる。05年3月に「HERO’S」へ初参戦し、ピーター・アーツなど強豪から勝利を収め、10年9月に開催された「マーシャルコンバット」ライトヘビー級タイトルマッチでは見事王座を獲得。12年にはROAD FC初代ミドル級チャンピオンに輝く。14年12月6日、パンクラスで桜木裕司との対戦を最後に現役を引退した。07年には美輪明宏主演「双頭の鷲」で役者としてデビュー。現在は企業向けの人材育成サービスを手がけるエーワルド(東京・新宿)を設立し、格闘技の要素を取り入れたプログラム「ファイトネス」で心と身体の健康を増進するための指導に励む(以下、インタビューカットの撮影:山崎裕一)