第2回 Visual Studio 2015の基礎を知る ソリューションエクスプローラーとプロジェクトフォルダーの対比左右に画面が並んでいるが、左の画面が前掲した「プロジェクトフォルダー」で、右の画面がVS 2015のIDE画面の[ソリューション エクスプローラー]ウィンドウである。両者の階層構造やファイルなどはほぼ同じになっている。 (1)ソリューション。 (2)プロジェクト。VBの場合、アイコンは[VB]になる。 (3)[Properties]フォルダー。VS 2015のプロジェクト設定のデータ内容が保存されるフォルダー。C#では「Properties」というフォルダー名になるが、VBでは「My Project」というフォルダー名になる。 (4)参照設定。プロジェクトで使用する外部のライブラリなどへの参照設定が格納されているフォルダー。取りあえず現段階ではまだ理解する必要はない。 (5)隠しフォルダー。プログラムが出力される「bin」フォルダーとVS 2015が利用する「obj」フォルダー。これらのフォルダーはコーディング時には意識する必要はないので、デフォルトで非表示になっている。[すべてのファイルを表示]ボタンをONにすることで表示される。 (6)App.configファイル。プログラムが実行時に動的に設定する必要がある情報を格納するファイル。 (7)Windowsフォームを含むソースファイル。コーディングでは、このソースファイルを編集する。Windowsフォームは、Windowsフォームデザイナー画面で編集できる(詳細後述)。C#の場合の拡張子は「.cs」で、VBの場合の拡張子は「.vb」である。 (8)Windowsフォームのデザイン部分を定義するソースファイル。Windowsフォームのレイアウトやコントロールの位置などの情報がコードとして格納されている。拡張子は「.Designer.cs」(C#)もしくは「.Designer.vb」(VB)と「.resx」である。C#ではデフォルトで表示される。VBでは非表示の隠しファイルになっているが、[すべてのファイルを表示]ボタン(後述)をONにすることで表示されるようになる。このファイルはIDEがWindowsフォームのデザイン部分を管理するためのものなので、開発者が直接編集することは基本的にない。 (9)そのファイルで定義されているクラスやデータ型、それらの型のメンバーの一覧。ここではForm1.csファイルで定義されているクラス(Form1クラス)のメンバーがこの下の階層に含まれている。このアイコン以下を展開することで、それらを一覧表示できる。 (10)[C#]ソースファイル。VBの場合、アイコンは[VB]になる。コーディングでは、このソースファイルを編集する。C#の場合の拡張子は「.cs」で、VBの場合の拡張子は「.vb」である。なお、VBでWindowsフォームアプリを作成する場合、「Program.cs」ファイルに対応する「Program.vb」ファイルは存在しない(VB内部で同等な処理を行ってくれるので、プログラマーには見えないようになっている)。 記事に戻る かわさきしんじ,Insider.NET編集部