第14回 ディスクを仮想化する記憶域プール機能

記憶域プールで利用できる冗長性機能ディスクの障害からデータを守るには、あらかじめ余分にディスクを割り当てておき、ミラー・データやパリティ・データを保存しておく必要がある。記憶域プールでは、これらのいずれかの方法と組み合わせて論理ディスクを作成できる。「シンプル(回復性なし)」は、冗長ディスクを用意しない方式(この呼び方はWindows OSにおける表記)。アクセス速度は速いがディスクに障害が発生するとデータを失うことになる。ミラー方式は、データのコピーを1つもしくは2つ用意しておく方式。3方向ミラーだと最大2台までの障害に耐えられる。パリティはRAID 5で使われている方式。どれか1台が障害を起こしても、ほかのディスクからデータを再現できる。ミラーよりもディスクの利用効率は高い。なお、プール・ディスクとしてこの図では1台、もしくは2台、3台などのディスクが描いてあるが、これは最低限必要な台数である。これよりも多くのディスクがプール内に存在する場合、プール内の全ディスクに対してスラブが割り当てられるので、同時に読み書きできるディスク数が増加し、結果的にディスクの読み書き速度が向上する可能性がある。